百万文字の怪文書

いろいろな作品や日々の生活に関する感想など

はねバド!に脳を撃ち抜かれた

 はねバド!とはバドミントン漫画で、アニメが2018年夏に放映されていた。
 私はその時に漫画を1〜8巻まで買ったのだが、
続きを買うことを、別のアニメ・マンガのこともあってすっかり忘れていた。
 偶然仕事から早く帰れた夜、きまぐれにそれを読み返そうと思ったのが運の尽きだった。
 気づいてしまった。これめっちゃ続き気になるじゃん。ということに。

 はねバド!は主人公の羽咲綾乃が北小町高校でバドミントンを通して仲間ができたり成長したりする漫画なのだが、大きく2つのパートに分かれている。
 9巻までの県大会編と10巻以降のインターハイ編だ。
県大会(個人戦)編はどちらかというと主人公のライバル、荒垣なぎさのスランプからの脱出と成長がメインなので、羽咲綾乃は何なく決勝まで勝ち進んでいく圧倒的な存在として描かれている。決勝戦の際も、荒垣が昨年全日本ジュニアで羽咲にボロ負けしたという背景もあって、羽咲はどんな玉でも拾う化け物であり、姑息な戦術も使いこなすヒールのような感じで描かれる。
 8巻は県大会(団体)編である。北小町高校は団体戦においてあるハンデを背負う中、どう勝ち進んでいくのかということに主眼が置かれる。特に前回県大会優勝校である横浜翔英高校との戦いは必見。

 羽咲綾乃は県大会編では他者を圧倒する天才のような立ち位置なのだが、実は羽咲ママ*1やヴィゴ*2が考える天才は……
っていうのが9巻で明かされる。
 センス等は幼少期からの訓練で後天的に身につけることは可能だが、体格は産まれ直さないと無理だから恵まれた体格こそ才能だ。というようなこと。
 つまり、彼らの言う天才とは圧倒的な競技センスを持つ羽咲ではなく、恵まれた身長を持つ、なぎさやコニー*3等であった。
 全国大会になって、出てくる選手は勿論トップを争うだけあってセンスも体格もある選手ばかり。
 というところで、選手として恵まれているとはいえない身長の綾乃がいかに立ち回るかというのが、インターハイ編の見どころである。

 インターハイ編は強くて、キャラも濃い人が沢山出てきて面白い。それぞれのキャラの関係性もいいし。ぜひ読んでください。私はしばらくはねバド!のことしか考えられなくなってしまいましたが。

*1:羽咲綾乃の母 有千夏は全日本選手権で10連覇しているすごいバド選手である。

*2:デンマーク代表で金メダリストのおじいさん。9巻以降羽咲の外部コーチになる。同国人の若き才能コニー・クリステンセン(後述)に執着している。

*3:1巻で登場。デンマークユース代表で、数々のタイトルを総ナメにした天才らしい。交換留学で1年ほど日本に滞在し、宮城のフレゼリシア女子の代表としてインターハイに出場することとなる。